『錬金術 仙術と科学の間』2.女道士の昇天、仙女となる。(リマ)

【仙女 嫦娥(じょうが、こうが)】

『錬金術 仙術と科学の間』吉田光邦1
のつづきです。

・仙女とは、女性の仙人

仙人といえば男性と思いがちですが、女性の仙人もいました。
仙女(せんにょ・せんじょ)です。

昔の仙人話の挿絵では、仙人たちが5,6人集まって酒盛りをしていると、必ず一人は仙女が描かれていました。七福神も1人は女性(弁財天)ですよね。

神仙の世界では、あまり男女にこだわらないと思いますが、ウィキペディアによると、代表的な神仙たちは「三清 · 玉皇大帝 · 黄帝 · 西王母 · 七仙女 · 八仙 · 関羽 · 嫦娥 · 媽祖 · 鍾馗 · 雷公 · 電母 · 無極五母 · 北斗星君 · 九天応元雷声普化天尊 · 南斗星君 · 北極紫微大帝 · 太上道君 · 素娥 · 南極老人 · 五毒将軍 · 劉猛将軍 · 赤精子 · 五瘟使者 · 二十四諸天 · 二十八天 · 寿老人 · 太上老君 · 嫦娥 · 九天玄女など」としています。
(主に赤字が女性仙人)

・女道士の昇天

『錬金術 仙術と科学の間』吉田光邦から、女性の道教修行者の話です。

女道士の昇天

仙人は男性のみに限らない。女性もいた。
唐の開元年間というから8世紀初めのことである。

 

キ州のソウキョウ県に道教を学んでいた辺洞玄(ヘン ドウゲン)という女がいた。
道教の研究に専心すること40年に及び、年は84歳になっていた。

ある日のことである。1人の老人が彼女のところにやってきた。
手に器を1つ持ち、その中にはスープが満たされ、餅が一切れ浮かんでいる。
*餅(へい、ピン、小麦粉の平たい団子)

老人は洞玄に言う。

「私は三山仙人と言うものだ。お前が熱心に道教を学んでいるということを聞いたので、ここへ来た。この餅は玉英の粉で作ったものである。神仙の間で貴重視しされているものだ。これまで道教を学び、最高の仙人となって天上に上ったものは、皆これを用いた。お前は疑いを持たずにこの餅を食べるがよい。食後7日経てばきっと体に羽が生えてくるだろう」

老人の勧めに従って洞玄はその餅を食べた。
老人は「自分は少し先へ行くから、お前はまた後から来るがよかろう」と言うや、姿を消してしまった。

日が経つにつれて洞玄の体は軽くなり、歯や髪が抜け落ちてゆくとともに、新しい歯や髪が芽ぐんできて、若々しい姿となってくる。たしかに仙人の言ったような湯餅(トウヘイ)の効果が現れてきたようである。

そこで彼女は弟子たちに行った。

「上天の神が私をお召しになっていられるようだ。もうしばらくしたら昇天せねばならぬ。お前たちへの名残りは尽きないが、よく道を修行していってほしい」

7日が立った。弟子たちは夜明け頃、ご機嫌伺いに門前まで行って驚いた。洞玄のすみかの庭に、一面に立ち込めているのは瑞祥とされる紫雲である。
また空中でも何か人の話し声がしている。弟子たちはびっくりしたまま門外に立ち尽くしていた。

やがて洞玄の家の門が開く。庭にこもっていた紫雲が流出しはじめた。その上に乗る洞玄の姿が見える。雲は次第に高く上がってゆく。弟子たちは盛んに別れの言葉を投げる。涙を流して別れを惜しむものもある。

雲は静かに昇ってもう30メートル余りの高さとなる。

起き出した人たちは、みな驚きながらこの霊妙な姿を見ていた。

その数は数万人といわれた。

やがて朝日が昇る。紫色の雲は、途端に五色の雲に変わり、洞玄を乗せたままぐんぐんと去っていって、やがて視界から消えてしまったのである。
これは『広異記』(こういき)に伝わっている説話の1つだ。

この女道士の辺洞玄は、玉英でできた餅を食べて仙となり、昇天している。

彼女が昇天できるか否かという価値判断は、自分でしたのではなくて、どこからか彼女にわからないところから、つまり上天の神が彼女の修行を見ていたわけだ。

そして餅が上天から与えられた。

だからこの説話での湯餅は人間が修行を重ねた結果、自力で作り出すものではなくて、与えられる賜るものとなっている。

仙人になる仙薬は、人間の力では作り得ないものなのである。

・上天の神とは、大いなる自分

道教の修行をすれば、男女にかかわらず、仙人になれるが、それは自分で決めるのではなく、上天の神が判断して仙薬を与えればなれると吉田先生は書いていますね。

スピ的には、天の神も実は自分でしょう。
真我とかハイヤーセルフですよね。

上の自分が、もう充分修行したから天に帰っておいでと判断したら、使者(老人の姿の仙人)が派遣されて、許可の餅が渡されたのです。

それにしても、辺洞玄さんは40年も修行したのです。
(44才からですね。)

人生のすべてを賭けた修行でした。
どんな修行をしたのでしょうか。

その辺りもおいおい探っていきたいと思います。

この記事はHAPPYリマのスピリチュアルノートからの転載です。

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